12月市議会、議員定数削減を強行採決

議会初日に議員定数削減を強行採決
 12月2日我孫子市議会は、12月議会の初日に議員定数を24人から21人にすることを強行採決した。
 9月議会では、水道料金を来年4月から3~4割の大幅値上げを決め、自転車駐輪料金も平均20%の値上げを決めたばかりだ。市内の使用料金も次々と上げ、かくも議会とは市民の暮らしをひどくすることだけなのか。
 諸物価が上がっているなか、国が具体的な対策を示せない時、せめて地方自治体が防波堤になってもらわなくてはならないのではないか。この時に2年間も議員定数問題で時間を費やしている場合ではないでしょう。

日本共産党市議団が反対を主張
 本会議では質疑討論が行われたが、反対討論をした日本共産党市議団の2人と他3人の5人のみの反対、18人の賛成で採決の結果削減が決まった。同時に反対の請願・陳情は「みなし不採択」となり議案として扱われなかった。

財源の問題と議員定数は別問題
 問題点の第1は、市の財政が厳しいというが3人減らしても全予算の0.05%にもならない。それよりも公共工事の代金が世間一般よりも高額であることが問題となっており、入札も数社にし、厳しいチェックをすればかなり捻出できると聞いている。また、議員は二元制の代表者でもあり、財政が厳しいからといって簡単に削減できる性格のものではない。

公聴会では議員定数削減反対が多数
 第2に公聴会では、賛成2人、反対7人であった。反対意見は、全員が我孫子市政に真摯に向き合い、削減理由の合理性がなく現状の市政が局面している諸問題の解決に逆行する、と懸念する意見が多く見られた。賛成意見の中には市民に対して議員の声が届きにくくなるので、IT等の活用をすべきと、削減すれば市民が市政から遠ざかることを認めたものであった。このことは本会議における一議員の賛成討論と全く同じであった。

市民の知らぬ間に決めていい問題か?
 第3に、重大なことは今回の定数削減問題についてどれだけの市民が内容を知っていたのかである。広報の「議会だより」に2回出されていたが、詳細が全く示されていない。公聴会からの流れを見れば議会制民主主義の根幹をなす議員定数に関することを、市民の意見を聞かず一部の思惑で進められたと言わざるをえない。
 この様なやり方はますます市民から市政と議員活動とを遠ざける結果となるのではないか。
 2027年11月に行われる次期市議会議員選挙日までに元に戻し、一層市行政への市民一人ひとりの参加でより良い市政発展をめざしたい。
【我孫子南地域後援会ニュース『しらかば』12月号より転載】